Investigating canine personality structure using owner questionnaires measuring pet dog behaviour and personality
書誌情報Diana J. Rayment, Richard A. Peters, Linda C. Marston, Bert De Groef, Applied Animal Behaviour Science, Volume 180, 2016, Pages 100-106, ISSN 0168-1591, https://doi.org/10.1016/j.applanim.2016.04.002.
表題の論文を日本語訳してみました。翻訳アプリにかけた日本語訳を英文に照らして修正していますが、表記のゆれや訳の間違いがあるかもしれません。正確に内容を知りたい方は、原文をご覧ください
Abstract
家庭犬の質問紙による性格・行動評価は、プロのドッグハンドラー、研究者、福祉に携わる人々によって広く利用されている。
行動検査が被験者の将来の行動に関する正確で有用な情報を提供するためには、検査が実施される限られた状況や時間にかかわらず人格の側面を反映する必要がある。
したがって、行動検査の外部妥当性を評価するために使用される質問票は、犬の性格の側面を測定することが重要であり、評価者はバッテリーテストで測定されるような状況特有の行動特性が、家庭犬の幅広い性格特性とどのように関連しているかを理解する必要がある。
さらに、行動評価を用いた質問紙ベースのツールの信頼性は、特に飼い主に自分の犬を評価してもらう場合や評価者の経験が多様な場合など、質問紙のデザインやアプリケーションによって大きく影響を受ける可能性がある。
本論文では、犬の性格の側面を評価するために設計された2つの質問紙と、やや文脈に依存する狭い行動特性を評価するために設計された1つの質問紙から因子スコア間の相関を評価することによって、犬の性格の階層構造を調査するものである。
また、愛犬家ボランティアと愛犬の混合サンプルにおいて、これらの関係の安定性を調査するために人口統計学的要因に基づく飼い主と愛犬のサブグループ間で因子間相関が比較された。
その結果、いくつかの特徴的なクラスタが同定され、それぞれが多くの文脈特異的な行動特徴と相関していた。これらの特徴のうち、モナッシュ犬性格調査票-改訂版の「神経質」「外向性」、犬の衝動性評価尺度(Dog Impulsivity Assessment Scale)の「行動規制」の3つは、ほかの種で確認されている性格特徴と類似していることが示された。
しかし、犬に関する仕事の経験が異なる飼い主グループでは、いくつかの要因間の関係に顕著な違いが確認され、確認された構造の妥当性が疑問視されている。
このような差異は、評価者集団の経験値が混在している場合に一部の測定値の信頼性が低下することを反映していると考えられる。
犬の性格の階層構造については、評価者が混在していても信頼性の高いツールを用いて、さらなる検討が必要である。