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[1996]優性攻撃犬と非優性攻撃犬における脳脊髄液モノアミン代謝物レベルの比較

Comparison of cerebrospinal fluid monoamine metabolite levels in dominant-aggressive and non-aggressive dogs

書誌情報Ilana R. Reisner, J. John Mann, Michael Stanley, Yung-yu Huang, Katherine A. Houpt, Brain Research, Volume 714, Issues 1–2, 1 April 1996, Pages 57-64. https://doi.org/10.1016/0006-8993(95)01464-0
Notice

表題の論文を全文日本語訳してみました。翻訳アプリにかけた日本語訳を英文に照らして修正していますが、表記のゆれや訳の間違いがあるかもしれません。正確に内容を知りたい方は、原文をご覧ください。

Abstract

攻撃性は、ヒトやヒト以外の霊長類、げっ歯類におけるセロトニン作動性活性の低下と関連していることが示されている。
われわれ
われわれは今回、21頭の優性攻撃犬(Canis familiaris)と19頭の対照犬において、脳脊髄液(CSF)モノアミン代謝物とイヌの攻撃性との関係を調べた。

支配に関連した攻撃性の診断は、支配の挑戦に関連した文脈で家族に噛みついたという病歴に基づいて行われた。

死後のCSF 5-HIAA、MHPG、HVAを電気化学検出を用いた高速液体クロマトグラフィーで測定した。

CSFの5-HIAA(P = 0.01)およびHVA(P < 0.001)濃度は、攻撃的群(中央値:5-HIAA 202.0pmol/ml、HVA 318.0pmol/ml)では対照群(5-HIAA 298.0pmol/ml、HVA 552.0pmol/ml)よりも低かった。

CSFのMHPGレベルには差が認められなかった。

5-HIAAの差は犬種と年齢でコントロールしても維持されたが、HVAの差は犬種に依存した可能性がある。

5-HIAA(P=0.02)およびHVA(P=0.04)の低レベルは、警告を発した犬(5-HIAA 244.0pmol/ml、HVA 400.0pmol/ml)と比較して、警告なしに噛みついた既往のある攻撃的な犬のサブグループ(5-HIAA 196.0pmol/ml、HVA 302.0pmol/ml)で認められた。

この研究は、セロトニン作動性機能の低下がイヌの攻撃的行動や衝動制御障害と関連していることを示唆しており、霊長類における観察と一致する所見であり、セロトニンが哺乳類全体の攻撃的行動を調節していることを示唆している。

Keywords

Dog; Serotonin; Cerebrospinal fluid; 5-HIAA; Aggression; Dominance