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[2013]犬は人間の行動を予知することができる

Effect of training and familiarity on responsiveness to human cues in domestic dogs (Canis familiaris)

書誌情報Effect of training and familiarity on responsiveness to human cues in domestic dogs (Canis familiaris) Clare L. Cunningham, Mari F. Ramos. Animal Cognition, December, 2013. DOI: 10.1007/s10071-013-0714-z

Notice

表題の論文を日本語訳してみました。翻訳アプリにかけた日本語訳を英文に照らして修正していますが、表記のゆれや訳の間違いがあるかもしれません。正確に内容を知りたい方は、原文をご覧ください。

要旨:Abstract

家畜である犬(Canis familiaris)は人間が与えた合図に従う能力を進化的に備えているようで、野生の祖先であるオオカミ(Canis lupus)の合図に従うタスクにしばしば勝てる。しかし、イヌの社会認知能力は家畜化だけが原因ではなく、先天性の経験も関係している可能性がある。

本研究では、無強制物体選択パラダイムを用いた集中訓練の手がかり追従行動への影響を評価した。競技レベルの訓練を受けた犬の反応を、基本的な訓練しか受けていないペット犬や、基本的な命令に全く従わないか、初歩的な行動しか示さない動物保護施設に暮らす犬の反応と比較した。

3種類の合図を慣れ親しんだ人間と、慣れ親しまない人間から提示される合図追従課題を用いて各トレーニンググループが追従した合図数を記録した。

すべての犬はジェスチャーや視線だけの合図よりも、ジェスチャーと一致した頭や視線の動きが組み合わされた合図の方が従いやすいと感じた。

また、馴染みのない合図を与えた場合、保護犬は他のグループと同程度のパフォーマンスを示すことがわかった。予想に反して、訓練レベルは合図追従課題のパフォーマンスを向上させなかった。

この結果は、人間から与えられる社会的な合図を利用するための進化した適応が存在することを裏付けるものであり、合図を与える人に慣れ親しむことでその適応が強化される可能性がある。

しかし、集中的な訓練で経験したような共同活動の追加は、人間が与えた合図を追う精度を向上させないようである。

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