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[2016]トリプトファンと脂質の代謝が犬のADHD様行動と関連

A non-targeted metabolite profiling pilot study suggests that tryptophan and lipid metabolisms are linked with ADHD-like behaviours in dogs

書誌情報Puurunen, J., Sulkama, S., Tiira, K. et al. A non-targeted metabolite profiling pilot study suggests that tryptophan and lipid metabolisms are linked with ADHD-like behaviours in dogs. Behav Brain Funct, 12, 27 (2016). https://doi.org/10.1186/s12993-016-0112-1

Notice

表題の論文を日本語訳してみました。翻訳アプリにかけた日本語訳を英文に照らして修正していますが、表記のゆれや訳の間違いがあるかもしれません。正確に内容を知りたい方は、原文をご覧ください

Abstract

Background

注意欠陥多動性障害(ADHD)は、世界中のヒトに蔓延する多因子性の神経精神疾患である。

複雑な病因と臨床的異質性により、この疾患の研究、診断、治療が困難になっている。

多動・衝動的な行動はイヌにおいても観察され、ヒトのADHDの生理学的なモデルとなりうる可能性がある。

本研究は、犬の不安形質の分子的病因を理解するための進行中の研究の一環として、研究、診断、治療の目的で、犬のADHD様行動における代謝バイオマーカーを同定するアプローチを試験的に行うことを目的とした。

Methods

われわれは様々なADHD様行動をとる22頭のジャーマンシェパードから新鮮な血漿サンプルを採取した。

すべての犬はサンプリング前に2週間、コントロールされた同じ食事をしていた。

犬のADHD様行動と相関する血漿代謝物を同定するため、液体クロマトグラフィーと質量分析を組み合わせた(LC-MS)ベースの非標的代謝物プロファイリングを実施した。

Results

649の分子的特徴がADHD様行動スコアと相関し(praw < 0.05)、そのうちの3つ[sn-1 LysoPC(18:3), PC(18:3/18:2) and sn-1 LysoPE(18:2]は、FDR補正後も有意相関があった(pFDR < 0.05 )。

リン脂質はADHD様行動スコアと負の相関を示し、トリプトファン代謝物の3-インドールプロピオン酸(IPA)とキヌレニック酸(KYNA)はそれぞれADHD様行動スコアと負の相関と正の相関を示したことがわかった。

Conclusions

本研究では、イヌのADHD様行動と脂質およびトリプトファン代謝に関与する代謝物との関連を明らかにした。

同定された代謝物は、ヒトおよびげっ歯類のADHDモデルで得られた以前の知見と類似している。

しかし、犬のADHD様行動における同定された代謝物の生物学的役割を理解するためにさらなる研究を行う前に、この発見を検証するために大規模な再現研究が必要である。

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